鉄道連絡船とは
鉄道連絡船とは、海などによって隔てられた鉄道駅間を結び、鉄道駅にて鉄道に連絡している船舶です。
徳島には南海電気鉄道の鉄道連絡船が運航しています。
南海電気鉄道の鉄道連絡船は子会社の南海フェリーによって運航されています。
運航区間は和歌山港―徳島港です。
鉄道連絡船は和歌山港にて、難波―和歌山港間を結ぶ連絡特急に連絡しています。

フェリーつるぎ
フェリーつるぎは南海フェリーの鉄道連絡航路に就航している旅客フェリーです。
主要寸法は全長108.00m、全幅17.50m、深さ6.10m、吃水(満載)4.40mで、総トン数は2604t、車両甲板の高さは4.30mです。
旅客定員は427名、最大搭載車両台数は8tトラック換算で39台となっております。
主機関は新潟6MG41HXを2基搭載しており、連続最大出力は5400ps×2の10800psです。
航海速力は18.70ノット、最大速力21.63ノットです。
造船所は臼杵造船所で、1996年11月に起工、1997年7月2日に竣工し、1997年7月16日に運航を開始しました。
船内にはカップメン、アルコール類、ジュースなどの自販機コーナーやゲームコーナー、売店が設置されています。
座席は、グリーン席30席、普通椅子席80席、絨毯席、4人がけテーブル席のファミリー席が16席、電源付のビジネスコーナーが6席あるほか、
トラックドライバーのためのドライバールームがあります。また、甲板にはベンチ席があります。
フェリーかつらぎ
フェリーかつらぎは南海フェリーの鉄道連絡航路に就航している旅客フェリーです。
主要寸法は全長108.00m、全幅17.50m、深さ6.10m、吃水(満載)4.40mで、総トン数は2620t、車両甲板の高さは4.40mです。
旅客定員は427名、最大搭載車両台数は8tトラック換算で39台となっております。
主機関は新潟6MG41HXを2基搭載しており、連続最大出力は5400ps×2の10800psです。
航海速力は18.70ノット、最大速力21.60ノットです。
造船所は臼杵造船所で、1998年6月に起工、1999年3月23日に竣工し、1999年4月2日に運航を開始しました。
船内にはカップメン、アルコール類、ジュースなどの自販機コーナーやゲームコーナー、売店が設置されています。
座席は、グリーン席30席、普通椅子席80席、絨毯席、4人がけテーブル席のファミリー席が16席、電源付のビジネスコーナーが6席あるほか、
トラックドライバーのためのドライバールームがあります。また、甲板にはベンチ席があります。
特急サザン
特急サザンは難波―和歌山港間を結び、和歌山港にて徳島港行きの鉄道連絡船(南海フェリー)に連絡する特急電車です。
編成両数は8両編成で和歌山港側4両が指定席車、難波側4両が自由席車で指定席車に乗車する際は乗車券のほかに座席指定券510円が必要となっております。
座席指定券は駅の券売機や窓口でも購入できるほか、駅によっては駅ホームに設置されている、座席指定券専用の券売機でも購入できます。
平日昼間時の指定席車の乗車率は非常に低く、自由席は混雑しているのに指定席はガラガラの状態がよく見かけられます。
運が良ければ指定席車まるまる1両貸し切り状態なんてことに遭遇できるかもしれません。
しかしながら、神戸淡路鳴門自動車道が全通(明石海峡大橋が開通)する前は鉄道連絡船への連絡客が現在よりも多かったため、平日昼間時でも指定席車はそこそこ乗客で埋まっていました。
高速道路の開通により、鉄道利用者が減少する事例は多くありますが、南海電気鉄道の場合は目に見える形で表れています。
途中停車駅は 新今宮駅、天下茶屋、堺、岸和田、泉佐野、尾崎、みさき公園、和歌山大学前、和歌山市で難波―和歌山港間の所要時間は約1時間です。
使用車両は指定席車10000系・自由席車7100系、指定席車12000系・自由席車8000系または9000系の3パターンがあります。
運行を開始したのは1985年のことで、それまで運行していた特急四国号に代わる特急電車として登場しました。
運行開始時は指定席車2両・自由席車4両または全車指定席車4両での運行でしたが、1989年より、一部列車が指定席車4両・自由席車4両で運行を開始し、
1992年から全列車が指定席車4両・自由席車4両となりました。
運行開始時の途中停車駅は新今宮、堺、岸和田、泉佐野、和歌山市でしたが、1994年にみさき公園、2001年に天下茶屋、尾崎、2014年に和歌山大学前がそれぞれ加わり、現在の運行形態になりました。
南海電気鉄道の鉄道連絡船の歴史
- 1899年:南海汽船商会 徳島港―小松島港―和歌浦間に運航を開始する。当時、南海本線は紀ノ川北岸の和歌山北口駅までしか開通しておらず、和歌浦―和歌山北口間は人力車による連絡。
- 1903年:南海本線全通。連絡駅が和歌山市駅になる。昭和10年ごろの和歌浦―和歌山市間はバス連絡。
- 1913年:阿波国共同汽船による鉄道が徳島―小松島間に開通。後の国鉄小松島線。
- 1956年:和歌山港線が開通。和歌山港駅(旧駅)開業。南海汽船による小松島港―和歌山港間の鉄道連絡船と南海電車が和歌山港で直結した。
- 1964年:フェリーきい丸が運航開始。
- 1971年:現在の和歌山港駅(新駅)開業。
- 1975年:南海フェリー設立。
- 1983年:高速船マリンホーク運航開始。和歌山港―小松島港間75分。
- 1985年:小松島線廃止。高速船の発着港が徳島港に移転。
- 1992年:高速船あるご運航開始。和歌山港―徳島港間60分。
- 1999年:フェリーの発着港が徳島港に移転。
- 2002年:高速船廃止。
とくしま好きっぷ2000
2000円で南海各駅から徳島港まで行けるお得な格安切符。
南海フェリーの和歌山港―徳島港間の旅客運賃は2000円です。
なので、通常は南海電鉄の各駅から徳島港への運賃は、2000円に和歌山港までの電車代が加算されます。
でも、とくしま好きっぷ2000なら南海各駅から徳島港まで2000円で行けてしまうのです。
つまり、難波からだと920円、さらに高野山からだと1730円もお得なんです。
しかも、購入方法は駅の券売機で買えるという手軽さ。(注:下古沢駅、上古沢駅、紀伊細川駅、紀伊神谷駅、極楽橋駅では購入できないそうです。)
もちろん、駅の窓口で購入することも可能です。
ちなみに、難波―和歌山港間を結ぶ特急サザンには自由席車と座席指定車があり、座席指定車に乗るには別途、座席指定料金510円が必要です。
普段は自由席しか乗らない方でも、とくしま好きっぷ2000で得した電車代を座席指定料金にあてることで快適な移動を楽しんでみてはいかかでしょうか?